スネアドラム選びについて

久しぶりに、こちらへの寄稿になりました、ドラム講師の佐藤です。

「スティックの選び方」、「キックペダルについて」ときたので、今回は「スネアドラムの選び方」について書いてみようと思います。

スネアドラムはドラムプレイにおいて“核”になる楽器ですので、ある程度、ドラムを叩くコトに慣れてきて、コピー/オリジナル問わず、何かしらのバンドで叩くとなったならば尚更、ぜひとも「自分の1台」を持っておきたい楽器です。

スネアドラムは、シェル(胴)の材質だけで言っても、スチールやブラスなどの金属製や、メイプルなどの木製のもの、アルミやカーボン、さらには竹で出来ているものもあり、打面の口径やシェルの深さもさまざまあります。

さらに、チューニングはもちろん、ヘッド(打面)の素材や厚さを変えたり、スナッピーの材質・張り具合を変えるコトでも、音色が様々に変化しますので、自分の1台、特に、「最初の1台め」を選ぶコトは、そう簡単ではないとも言えます。

が、だからといって、なんとなくシグネイチャーモデル(プロドラマーが使っているものと同じモデル)のスネアドラムを求めたり、やみくもに値段の高さで選んだりしてしまうのは、ちょっと違うと、僕は思います。

繰り返しになりますが、ヘッドやスナッピーといった、スネアドラム本体“以外”のパーツを変更するコトで、音色は大きく変化しますので、その辺も、スネア選びの際の基準に置くコトを忘れないようにしましょう。

もちろん、実際に叩く機会があって大層気に入ったものがあったなら、それをそのまま手に入れるコトが出来ればそれでオッケーなのですが、ここでは、新しくスネアドラムを購入する、とゆー前提で、具体的な方法としては、楽器屋さんで試奏させてもらうのが1番だと思います。

ココで大事なのは、「新品」を試奏させてもらうコトです。

通常であれば、楽器屋さんの売り場に並んでいる新品のスネアドラムは、スナッピーやリム、ボルト(ネジ)に至るまで、シェルと同一メーカーのパーツで組まれていて、ヘッドに関しても、同じメーカーor提携メーカーの商品の中から、最もスタンダードなものが組み込まれています。

何が言いたいかというと、「数あるスネアドラムを試奏して比較・検討するための材料を、ある程度絞り込みたい」のです。

まずは同じ口径・同じ胴の深さの、同じメーカーのスネアドラムの中から、シェルの材質が違うもの同士を試奏して比べてみて、シェルの材質を決めてしまいましょう。
(この段階では、シェルの材質以外は全て、ほぼ同条件である、と言えますね)

シェルの材質を決めたら、同じシェル材質、同じ口径、同じ胴の深さのスネアドラムの中から、異なるメーカーのものを試奏して、比べてみましょう。
(この段階で、シェルの材質とメーカーのチョイスが出来ますね)

あとは、気に入ったメーカーの、気に入った材質のシェルのスネアの中から、口径や銅の深さが違うものを試奏して比べれば、スネアドラム選びの7~8割は完了と言ってもいいでしょう。

ここから先は、いわゆる「カスタム」に近いものがありますが、ヘッドの厚さや材質を変えてみたり、スナッピーを支える部分をヒモ⇔テープで変えてみたり、あえて異なるメーカーのパーツを装着させてみたり・・・といった作業を繰り返していけば良いのです。

それなりに時間はかかりますし、1~2軒の楽器屋さんだけでは比較しきれないでしょうし、店員さんに色々と相談に乗ってもらう必要性も出てくるとは思いますが、これだけやれば、高確率で、自分好みのスネアドラムに辿り着けるはずです。

ドラムに限ったコトではないですが、楽器とゆーのは、値段がピン~キリとはいえ、決して安い買い物ではありません。

だからといって、その中でも、値段が高い=誰にとっても良いものである、とゆーわけでも、決してありません。

ハッキリ言って、何も分からないまま10万円前後~それ以上の値段がするようなスネアドラムを選ぶよりも、しっかり比較したうえで選んだものならば、2~3万円台くらいのスネアドラムでも、10万円クラスのスネアドラムと同等かそれ以上の価値があると僕は思います。

もちろん、楽器の購入方法自体は、通販を利用したり、中古品を購入する方が、同じものを購入するにしても、結果的に安かったりするので、試奏して気に入ったスネアがあったからといって、その場で購入しろ、というわけではありません。

1度、メーカーや材質の比較を経験してしまえば、2台め、3台め・・・のスネアドラムを選ぶ際にも、それほど悩まずに済むようになると思いますし、最初の1台めこそ、しっかりとした比較・検討をするコトを、おすすめします。


佐藤隆博先生

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